ドリーム小説










「悪ィ、俺お前のこと好きだけど恋愛対象としては見れない…ごめん…」

「う、ううん!分かってたし!ただ、気持ち伝えたかっただけだから…えと、忘れて!!ごめんね!」

 

 

こうやって私の青春1ページに大きく“失恋”の二文字が刻まれた

 

 

 

「あーあ、やっぱふられるって分かっててもつらいや」

一人取り残された屋上で呟いた

今日私は2年間片思いしていた友人に告白した

私は野球部のマネージャーで彼は選手、来年はセカンド候補と言われる結構な実力者

ちょっと意地悪だけど優しくて…憧れみたいのが強かったけかもしれないけど

確実に 好きだった

 

 

ただ 女として見られていない

 

 

それがひしひしと伝わってくる接され方だった

きっと彼の中での私は気の許せる友達でしかなかったんだ

そんなこと分かってたけど もう耐えきれなかった

好きなものは好きなんだもん…

 

「・・・・・・・ッ」

 

 

泣きたいけど泣けない

惨めな自分

本当に嫌になる

このまま 飛び降りて 楽になりたい

 

 

死ぬ気なんかさらさらないんだけど

足が自然とフェンスの方へ向かう

 

ガシャンとフェンスを掴んだ

 

 

 

先輩!!!!!!!待ってください!!!」

 

聞きなれた声が聞こえた

 

「高瀬…??」

 

野球部の後輩だった

 

「は、早まらないで下さい!!」

「は?早まる??何が?」

「え、だって…」

 

あーもしかして飛び降りるのかと?

 

「ぷっ…あはははははははは!!」

 

何だか笑いがこみ上げてきた

 

「な、何がおかしいんですか!」

「飛び降りるとか思ったんでしょ?んなわけないじゃん!」

「…ッ!」

 

やっぱり図星か 顔を真っ赤にして高瀬はうつむいた

 

「心配してくれたんだ」

優しい子 

「な!!っち違います!」

顔を真っ赤にして叫んだ

その姿が愛おしくて傍に寄って頭を軽く叩いた

「はいはい。ありがとう」

そう言って彼の傍を通り過ぎようとした

 

途端、腕を捕まれ抱きしめられた

 

「た、高瀬…!!」

「泣きたいときに泣かないと、笑いたいときに笑えませんよ」

「・・・・・・・・・」

「俺、さんの笑顔好きですから、慎吾さんごときのせいで失いたくないです」

「ごときって・・・慎吾に聞かれたら殺されるよ」

「・・・・・・・・2人だけの秘密にしといて下さい」

 

なんだかおかしくって

急に涙腺が緩んできた

 

ありがとう

こんなに面倒くさい女にかまってくれて














私の青春1ページが虹色に変わった







 


 

 


そう言うと彼は「だって俺、先輩のこと好きだし」って笑った

 

 

 

 

 

 


久々UPでコレはないだろう
うん、分かってる!!本当に許して…;;
頑張ってるからァ(ノД`)。
(070722)

お題提供:ふりそそぐことば